小児の近視進行抑制治療(クロセチン、焦点深度拡張型コンタクトレンズ、オルソケラトロジー)について

  • 山本眼科ではオルソケラトロジー近視治療、拡張焦点深度(EDOF)型コンタクトレンズ処方、クロセチン内服治療を取り入れて、お子様の近視進行を抑制することをはかる治療を行っています。
  • 近年、スマホやPCも低年齢から利用するお子様が増え、小児の近視の進行が問題となっています。
  • 近視は眼球が後ろに伸びていくために長くなることが原因です。とくに成長期にはとくに眼球が長くなりやすく近視が進行しやすいことが知られています。
  • 眼の長さが伸びることによって眼内の網膜神経線維も薄くなり、網膜剥離や緑内障をおこしたり、網膜中心部(黄斑)が障害されて極端に視力が低下するなど、強い近視には重篤な合併症もあります。
  • そのため近年、世界的に小児の近視進行抑制治療の必要性が指摘され注目されています。
  • 当院ではエビデンスのある研究報告にもとづいた近視進行抑制の治療を行っています。
  • 近視の進行を抑えるには、
  • 近くを長い時間連続でみないこと。すなわちスマホやゲームなどはこまめに休憩し、遠くを見る時間をとること。
  • バイオレット光に当たる、すなわち外で日光に当たる時間をとること。などが推奨されています。
  • 近年の研究報告からエビデンスのある治療法として、特に以下の3つが注目されています。
  • クロセチンは眼軸(目の長さ)が延びるのを抑制するというデータが報告されており、子供用サプリメントとして販売されています。
  • オルソケラトロジーは、メガネやコンタクトレンズに比べて40%~60%以上近視の進行を抑制するということで、最も有効な治療法として注目されています。
  • 最近の研究により、オルソケラトロジーの近視進行抑制効果は、より軽度の近視のほうが高く、-3Dより強い近視になると効果が低いという報告がでています。
  • すなわちまだ近視が軽い(眼鏡を初めて必要とするころ)ころから近視抑制治療をはじめる必要があるということになります。強い近視になってしまってからでは遅いのです。
  • 低学年で比較的近視が軽い方(-5.0D以下)、日中装用するコンタクトレンズの取り扱いがむつかしい方にはオルソケラトロジーによる近視進行抑制治療が最も効果的と考えます。
  • 拡張焦点深度(EDOF)型コンタクトレンズも近視進行抑制効果がある治療法として報告され実用できるレンズの販売が始まりました。
  • 日中ご自分でコンタクトレンズ装用ができる高学年の方や、近視が強くなってしまってオルソケラトロジー治療ができない方などには拡張焦点深度(EDOF)型コンタクトレンズの処方をしています。
  • これは通常のコンタクトレンズ処方と同様に保険診療で検査が可能です。(隣接するmot eyeコンタクト店にはトライアルレンズを用意しており購入可能です。)
  • お子様の近視の進行が気になる方、ご心配な方、興味がある方はぜひご相談ください。